III.大腸癌におけるがんゲノム医療の実践

「がんゲノム医療」は,がんのゲノムプロファイルを把握し,がんの原因となる遺伝子の変異に基づいて診断や治療を行う医療である.「がんゲノム医療」により,各腫瘍,各個人に最適な治療を提供することができる.大腸癌治療ガイドライン2022年版では,「切除不能進行再発大腸癌の患者に対し,1次治療開始後から後方治療移行時までの適切な時期に,包括的がんゲノムパネル検査(以下,CGP検査)を実施することが望ましい.」となっている.また,腫瘍組織だけでなく,血液検体を用いたがんパネル検査が臨床実装されており,がんゲノムプロファイリングによる腫瘍のサブタイプに基づいた治療選択や今後の展望などについて解説する....

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 75; no. 10; pp. 461 - 467
Main Authors 賀川, 義規, 井上, 彬, 西沢, 佑次郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2022
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.75.461

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Summary:「がんゲノム医療」は,がんのゲノムプロファイルを把握し,がんの原因となる遺伝子の変異に基づいて診断や治療を行う医療である.「がんゲノム医療」により,各腫瘍,各個人に最適な治療を提供することができる.大腸癌治療ガイドライン2022年版では,「切除不能進行再発大腸癌の患者に対し,1次治療開始後から後方治療移行時までの適切な時期に,包括的がんゲノムパネル検査(以下,CGP検査)を実施することが望ましい.」となっている.また,腫瘍組織だけでなく,血液検体を用いたがんパネル検査が臨床実装されており,がんゲノムプロファイリングによる腫瘍のサブタイプに基づいた治療選択や今後の展望などについて解説する.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.75.461