短時間勤務看護師とフルタイム勤務看護師の協働の実態:職場環境と就業状況,看護チーム実践状況に着目して

【目的】職場環境と就業状況,看護チーム実践状況に着目して短時間勤務看護師とフルタイム勤務看護師の協働の実態を明らかにする。【方法】全国一般病院の看護部長とフルタイム及び短時間勤務看護師を対象に,職場環境と就業状況,看護チーム実践状況(チームワーク,総労働時間における看護ケア割合,看護に対する自己評価,短時間勤務看護師との協働意識)に関する質問紙調査を行った。【結果】看護部長43人とフルタイム勤務看護師578人,短時間勤務看護師172人を分析対象とした。フルタイム勤務看護師は短時間勤務看護師と比べて,看護の専門性を発揮できる職場環境にないと感じる者が有意に多く,残業時間や受け持ち患者数が多く,チ...

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Published in日本医療・病院管理学会誌 Vol. 57; no. 2; pp. 56 - 66
Main Authors 南谷, 志野, 藤原, 奈佳子, 柳澤, 理子, 深田, 順子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療・病院管理学会 30.04.2020
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Summary:【目的】職場環境と就業状況,看護チーム実践状況に着目して短時間勤務看護師とフルタイム勤務看護師の協働の実態を明らかにする。【方法】全国一般病院の看護部長とフルタイム及び短時間勤務看護師を対象に,職場環境と就業状況,看護チーム実践状況(チームワーク,総労働時間における看護ケア割合,看護に対する自己評価,短時間勤務看護師との協働意識)に関する質問紙調査を行った。【結果】看護部長43人とフルタイム勤務看護師578人,短時間勤務看護師172人を分析対象とした。フルタイム勤務看護師は短時間勤務看護師と比べて,看護の専門性を発揮できる職場環境にないと感じる者が有意に多く,残業時間や受け持ち患者数が多く,チームワーク尺度得点が低く,看護ケア割合が少なかった。また,短時間勤務看護師との協働意識として〈おかげ様意識〉が低い傾向がみられた。【考察】残業時間短縮や直接ケア時間確保を目指した業務改善と業務分担が求められる。
ISSN:1882-594X
2185-422X
DOI:10.11303/jsha.57.56