インテグレーション環境で学ぶ難聴児の支援をめぐって〉健常児と共に生きる難聴児への難聴学級からの支援

難聴学級担当者の役割として直接的支援とともに間接的支援も行っていくことが重要であるという考えをもとに,難聴学級に通級する難聴児の通常学級の環境を整えることをねらって「難聴理解」の授業について追求した.難聴学級担当者が中心となって「難聴」について理解啓発していく授業,そして,難聴学級で学習したことを難聴児自身が中心となって健常児に広めていく授業,さらには,相手の立場に立つことを難聴児・健常児が共に考えていく授業を担任と連携しながら行った.特に,難聴児自身が難聴学級で学習したことを健常児に発信することで,難聴児が自分を見つめ,相手の理解を得たいという気持ちをもつことができた.また,健常児も具体的な...

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Published in聴能言語学研究 Vol. 18; no. 2; pp. 117 - 123
Main Author 田原, 佳子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本コミュニケーション障害学会 2001
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ISSN0912-8204
1884-7056
DOI10.11219/jjcomdis1983.18.117

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Summary:難聴学級担当者の役割として直接的支援とともに間接的支援も行っていくことが重要であるという考えをもとに,難聴学級に通級する難聴児の通常学級の環境を整えることをねらって「難聴理解」の授業について追求した.難聴学級担当者が中心となって「難聴」について理解啓発していく授業,そして,難聴学級で学習したことを難聴児自身が中心となって健常児に広めていく授業,さらには,相手の立場に立つことを難聴児・健常児が共に考えていく授業を担任と連携しながら行った.特に,難聴児自身が難聴学級で学習したことを健常児に発信することで,難聴児が自分を見つめ,相手の理解を得たいという気持ちをもつことができた.また,健常児も具体的な場面を通して難聴による困難さについての理解を深め,お互いを認め合うことの大切さに気づいていった.
ISSN:0912-8204
1884-7056
DOI:10.11219/jjcomdis1983.18.117