肝臓で使用するCEIにおけるROI設定の妥当性の検討

【目的】Ethoxybenzyl(EOB)造影による増強効果比は肝線維化評価に有用である.増強効果比は肝臓に関心領域(region of interest: ROI)を設定して算出するため,ROIの設定方法が増強効果比に影響を及ぼす可能性がある.ROI設定方法の一つに,クイノーセグメントそれぞれにROIを配置する方法が挙げられるが,非常に多くの時間を要する.よって,各クイノーセグメントにROIを配置する方法に対し,再現性が得られるROI設定方法を検討する必要がある.【方法】クイノーセグメントそれぞれに一つのROIを配置する方法に対し,右葉2点,左葉2点の計4点,右葉,左葉に1点の計2点のROI...

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Published in日本放射線技術学会雑誌 Vol. 78; no. 1; pp. 44 - 52
Main Authors 所谷, 亮太朗, 久米, 利明, 大黒, 和輝, 岡, 雅輝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本放射線技術学会 20.01.2022
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Summary:【目的】Ethoxybenzyl(EOB)造影による増強効果比は肝線維化評価に有用である.増強効果比は肝臓に関心領域(region of interest: ROI)を設定して算出するため,ROIの設定方法が増強効果比に影響を及ぼす可能性がある.ROI設定方法の一つに,クイノーセグメントそれぞれにROIを配置する方法が挙げられるが,非常に多くの時間を要する.よって,各クイノーセグメントにROIを配置する方法に対し,再現性が得られるROI設定方法を検討する必要がある.【方法】クイノーセグメントそれぞれに一つのROIを配置する方法に対し,右葉2点,左葉2点の計4点,右葉,左葉に1点の計2点のROIを設定する方法で最もばらつきが少ないROI設定方法を検証する.ROIの大きさは1 cm2, 4 cm2,各配置領域内に収まる最大領域とする.【結果】増強効果比算出におけるROI設定方法において,ROI設定数は4カ所,かつ4 cm2以上のROIを設定することで再現性が保たれる.
ISSN:0369-4305
1881-4883
DOI:10.6009/jjrt.780105