プレバイオティクス資材の給与がネコの糞の細菌叢に及ぼす影響

去勢雄成ネコに試験飼料3種(プロバイオティクス資材として、セルロースを成分の主体とした候補資材A、フラクトオリゴ糖、難消化デキストリンのそれぞれを添加した飼料)とプロバイオティクス資材を含まない対照飼料を30日間給与した。糞の総DNAと短鎖脂肪酸の濃度を測定するとともに、16S rRNAコード領域のシーケンスによって細菌叢を解析した。いずれのプロバイオティクス資材を給与しても糞の短鎖脂肪酸濃度は変化しなかった。一方、主成分分析とクラスター解析の結果からはフラクトオリゴ糖あるいは難消化デキストリンを給与すると腸内細菌叢の斉一性が高くなることが示唆された。また、供試飼料のちがいは Bifidoba...

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Published inペット栄養学会誌 Vol. 24; no. 2; pp. S26 - S27
Main Authors 橋本, 詩織, 糸永, 真奈美, 大石, 亮, 鈴木, 武人, 勝俣, 昌也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ペット栄養学会 10.10.2021
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Summary:去勢雄成ネコに試験飼料3種(プロバイオティクス資材として、セルロースを成分の主体とした候補資材A、フラクトオリゴ糖、難消化デキストリンのそれぞれを添加した飼料)とプロバイオティクス資材を含まない対照飼料を30日間給与した。糞の総DNAと短鎖脂肪酸の濃度を測定するとともに、16S rRNAコード領域のシーケンスによって細菌叢を解析した。いずれのプロバイオティクス資材を給与しても糞の短鎖脂肪酸濃度は変化しなかった。一方、主成分分析とクラスター解析の結果からはフラクトオリゴ糖あるいは難消化デキストリンを給与すると腸内細菌叢の斉一性が高くなることが示唆された。また、供試飼料のちがいは Bifidobacteriumの割合に影響を及ぼす傾向があり(P=0.0953)、フラクトオリゴ糖を給与した ときの平均値が高かった。
ISSN:1344-3763
2185-7601
DOI:10.11266/jpan.24.2_S26