孤立性胃静脈瘤に対する予防的B-RTO後に肝不全を発症した1例

症例は62歳,男性.2年前にアルコール性肝硬変と診断され近医で肝庇護療法を受けていた.上部消化管内視鏡検査にて孤立性胃静脈瘤を認め,当科にて予防的にバルーン下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)施行した.治療終了6時間後より,III度の肝性脳症と消化管出血が出現し,翌日には肝性脳症はV度となり,B-RTO後20日目に死亡した.肝予備能が低下した症例に対するB-RTOの適応は慎重にすべきと考えられた....

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Published inJapanese Journal of Portal Hypertension Vol. 19; no. 2; pp. 140 - 144
Main Authors 太田, 正之, 川野, 雄一郎, 甲斐, 成一郎, 江口, 英利, 北野, 正剛, 森, 宣, 川崎, 貴秀, 田上, 秀一, 清末, 一路
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本門脈圧亢進症学会 2013
The Japan Society for Portal Hypertension
Subjects
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ISSN1344-8447
2186-6376
DOI10.11423/jsph.19.140

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Summary:症例は62歳,男性.2年前にアルコール性肝硬変と診断され近医で肝庇護療法を受けていた.上部消化管内視鏡検査にて孤立性胃静脈瘤を認め,当科にて予防的にバルーン下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)施行した.治療終了6時間後より,III度の肝性脳症と消化管出血が出現し,翌日には肝性脳症はV度となり,B-RTO後20日目に死亡した.肝予備能が低下した症例に対するB-RTOの適応は慎重にすべきと考えられた.
ISSN:1344-8447
2186-6376
DOI:10.11423/jsph.19.140