妊娠期原発性副甲状腺機能亢進症の治療

妊娠期の原発性副甲状腺機能亢進症は妊娠期特有の血清カルシウム値の変化,妊娠経過中の症状と原発性副甲状腺機能亢進症による症状の類似などから,正確な診断が容易ではない。また,治療を行うにあたり母体へはもちろんのこと,胎児への影響も考慮し治療内容を検討する必要がある。現在本邦では妊娠期原発性副甲状腺機能亢進症に対する治療方針を明確に定めたものはないが,2022年に行われた原発性副甲状腺機能亢進症の第5回国際ワークショップにおいて,どのように管理・治療を行うか初めて言及された。本稿では当科で実際に経験した症例の治療経過について提示するとともに,妊娠期原発性副甲状腺機能亢進症の病態から治療について解説す...

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Published in日本内分泌外科学会雑誌 Vol. 40; no. 3; pp. 168 - 172
Main Authors 越間, 佑介, 富家, 由美, 横井, 啓人, 日比, 八束, 小川, 貴美雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内分泌外科学会 2023
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ISSN2434-6535
2758-8785
DOI10.11226/ojjaes.40.3_168

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Summary:妊娠期の原発性副甲状腺機能亢進症は妊娠期特有の血清カルシウム値の変化,妊娠経過中の症状と原発性副甲状腺機能亢進症による症状の類似などから,正確な診断が容易ではない。また,治療を行うにあたり母体へはもちろんのこと,胎児への影響も考慮し治療内容を検討する必要がある。現在本邦では妊娠期原発性副甲状腺機能亢進症に対する治療方針を明確に定めたものはないが,2022年に行われた原発性副甲状腺機能亢進症の第5回国際ワークショップにおいて,どのように管理・治療を行うか初めて言及された。本稿では当科で実際に経験した症例の治療経過について提示するとともに,妊娠期原発性副甲状腺機能亢進症の病態から治療について解説する。
ISSN:2434-6535
2758-8785
DOI:10.11226/ojjaes.40.3_168