不整脈治療の最前線

高周波カテーテルアブレーションは専用カテーテルを大腿動・静脈から経血管的に心腔内に挿入し頻拍発生源である異常興奮発生部位あるいは興奮回路上にカテーテル先端を接着させ高周波電流をカテーテルに通電することにより直径3mm程度の心筋壊死巣を作成することにより頻拍を消滅させるものである. 本カテーテル手術は, 低侵襲かつ根治的治療であるため, 従来の薬物治療や外科治療では得られ難い臨床的インパクトを有している. 1990年以降に本邦に導入され15年以上が経過し広く普及しており, 十分に経験を積んだ施設においては有効性と安全性は十分に検証されているところである. さらにカテーテルアブレーション治療の最前...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 57; no. 6; pp. 855 - 858
Main Author 日本農村医学会
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
日本農村医学会
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Summary:高周波カテーテルアブレーションは専用カテーテルを大腿動・静脈から経血管的に心腔内に挿入し頻拍発生源である異常興奮発生部位あるいは興奮回路上にカテーテル先端を接着させ高周波電流をカテーテルに通電することにより直径3mm程度の心筋壊死巣を作成することにより頻拍を消滅させるものである. 本カテーテル手術は, 低侵襲かつ根治的治療であるため, 従来の薬物治療や外科治療では得られ難い臨床的インパクトを有している. 1990年以降に本邦に導入され15年以上が経過し広く普及しており, 十分に経験を積んだ施設においては有効性と安全性は十分に検証されているところである. さらにカテーテルアブレーション治療の最前線においては, 未だ発生機序の十分に解明されていない心房細動や心室細動に対しても従来とは標的の異なる頻拍のトリガーさらには頻拍の発生~持続基盤を修飾・消滅させる新たな治療戦略が構築され, さらには三次元マッピングなどを併用することにより治療精度も向上することとなっている.
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.57.855