在宅地域一体型NSTの現状と課題

在宅療養患者の多くは栄養不良やそのリスクがあり、栄養管理を必要としている。口から食べること、栄養管理を実施して筋力を保ち、免疫を向上させることはquality of life(以下、QOLと略)向上につながるため、在宅療養患者にチーム医療の一つとして栄養サポートチーム(nutrition support team;以下、NSTと略)が関わることは在宅医療の質向上という観点からとても重要である。しかし、現状では在宅NST、地域一体型NSTはわが国において十分に普及しているとはいえない。その理由としては、在宅でNSTの一員として活躍できるスタッフが少ないこと、在宅における栄養管理や食支援の重要性が...

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Published in日本静脈経腸栄養学会雑誌 Vol. 34; no. 4; pp. 261 - 265
Main Authors 北田, 優子, 柴田, 由香, 児玉, 佳之, 吉田, 祐一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会 2019
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ISSN2189-0161
2189-017X
DOI10.11244/jspen.34.261

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Summary:在宅療養患者の多くは栄養不良やそのリスクがあり、栄養管理を必要としている。口から食べること、栄養管理を実施して筋力を保ち、免疫を向上させることはquality of life(以下、QOLと略)向上につながるため、在宅療養患者にチーム医療の一つとして栄養サポートチーム(nutrition support team;以下、NSTと略)が関わることは在宅医療の質向上という観点からとても重要である。しかし、現状では在宅NST、地域一体型NSTはわが国において十分に普及しているとはいえない。その理由としては、在宅でNSTの一員として活躍できるスタッフが少ないこと、在宅における栄養管理や食支援の重要性が十分に認知されていないこと、在宅においてチームによる栄養管理に関する診療報酬が体系化されていないことなどが考えられる。これらの問題点を解決し、今後在宅においてもあたりまえにNSTが稼働している時代が来ることを期待している。
ISSN:2189-0161
2189-017X
DOI:10.11244/jspen.34.261