感熱式ウロフロメータの開発と評価

排尿障害の検査である尿流測定は、診察室や検査室において一般の便器形状と異なるウロフロメータ(尿流計)を用いて実施される。しかし、非日常的な雰囲気のために緊張してうまく排尿できないことが多く、通常よりも悪い結果となることが多い。また、尿が付着した容器は感染症の温床となるため、容器を廃棄または消毒しなければならない。これらの問題に対応するため、個室トイレに設置された一般の便器形状のウロフロメータが検査室や病棟に導入されてきている。ただし、この機器は大規模な設置工事が必要で、高額であることが問題である。われわれはこれらの問題を解決するため、既設便器に簡単に後付けでき、排泄物に非接触に測定できる感熱式...

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Published in生体医工学 Vol. Annual57; no. Abstract; p. S122_2
Main Authors 中島, 一樹, 金山, 義男, 池上, 駿介, 上村, 匠, 戸田, 和成, 萩原, 衛, 北村, 寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2019
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Summary:排尿障害の検査である尿流測定は、診察室や検査室において一般の便器形状と異なるウロフロメータ(尿流計)を用いて実施される。しかし、非日常的な雰囲気のために緊張してうまく排尿できないことが多く、通常よりも悪い結果となることが多い。また、尿が付着した容器は感染症の温床となるため、容器を廃棄または消毒しなければならない。これらの問題に対応するため、個室トイレに設置された一般の便器形状のウロフロメータが検査室や病棟に導入されてきている。ただし、この機器は大規模な設置工事が必要で、高額であることが問題である。われわれはこれらの問題を解決するため、既設便器に簡単に後付けでき、排泄物に非接触に測定できる感熱式のウロフロメータとなるデジタルヘルス便座を開発した。本発表ではデジタルヘルス便座の測定原理・基本性能および試用結果などについて報告する。本研究の一部は総務省SCOPEの受託事業(162305003)およびJSPS科研費 (JP19141662)の助成で実施された。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual57.S122_2