肝硬度からみたDAAによるSVR後のC型慢性肝疾患に対する肝癌サーベイランス

DAAでSVRを達成し1年以上経過したC型慢性肝疾患229例を肝硬度liver stiffness(LS)測定で観察した.22例は手術11例,ラジオ波焼灼術11例のHCC治療歴を有した.LSはtransient elastographyでDAA前(LS0),後24週(LS24),後48週(LS48),後は1年ごと測定した.治療歴無し207例中11例にoccurrence(OC)を,治療歴有り22例中12例にrecurrence(RC)を認めた.SVR24時AFPはOCとRCに,LS48はOCに,LS24はRCに関連した.治療歴無しでLS0またはLS48正常例はOCを認めなかった.治療歴無しLS...

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Published in肝臓 Vol. 63; no. 6; pp. 268 - 278
Main Authors 平嶋, 昇, 島田, 昌明, 浦田, 登, 齋藤, 雅之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 01.06.2022
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Summary:DAAでSVRを達成し1年以上経過したC型慢性肝疾患229例を肝硬度liver stiffness(LS)測定で観察した.22例は手術11例,ラジオ波焼灼術11例のHCC治療歴を有した.LSはtransient elastographyでDAA前(LS0),後24週(LS24),後48週(LS48),後は1年ごと測定した.治療歴無し207例中11例にoccurrence(OC)を,治療歴有り22例中12例にrecurrence(RC)を認めた.SVR24時AFPはOCとRCに,LS48はOCに,LS24はRCに関連した.治療歴無しでLS0またはLS48正常例はOCを認めなかった.治療歴無しLS48≧8.9 kPa,治療歴有りLS24≧13.5 kPaは従来通りのサーベイランスを継続,治療歴無しLS0またはLS48正常例はサーベイランス間隔を見直しても良いのではないかと考えた.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.63.268