外来通院をしている血液疾患患者の自己効力感 血液腫瘍患者と非血液腫瘍患者の比較

「はじめに」近年, 血液腫瘍患者(以下, 腫瘍患者と示す)は寛解後, 寛解後療法や治療を待つ間, セルフケアは腫瘍患者に任される場合が多く, 患者自身の自主的な取り組みが求められる1. そのため患者がいかに自己効力感をもち腫瘍と共存できるかが課題であり2, 国内外において自己効力感尺度の開発が行われている3,4. また, 再生不良性貧血などの非血液腫瘍患者(以下, 非腫瘍患者と示す)は貧血や倦怠感などの症状を軽減できるよう, セルフケアの継続が課題であり自己効力感が必要不可欠と考える. そこで腫瘍患者と非腫瘍患者の自己効力感を比較し看護を検討することを目的とした. 「対象と方法」対象者は2つの...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 59; no. 1; pp. 119 - 120
Main Author 吉田, 久美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.02.2009
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Summary:「はじめに」近年, 血液腫瘍患者(以下, 腫瘍患者と示す)は寛解後, 寛解後療法や治療を待つ間, セルフケアは腫瘍患者に任される場合が多く, 患者自身の自主的な取り組みが求められる1. そのため患者がいかに自己効力感をもち腫瘍と共存できるかが課題であり2, 国内外において自己効力感尺度の開発が行われている3,4. また, 再生不良性貧血などの非血液腫瘍患者(以下, 非腫瘍患者と示す)は貧血や倦怠感などの症状を軽減できるよう, セルフケアの継続が課題であり自己効力感が必要不可欠と考える. そこで腫瘍患者と非腫瘍患者の自己効力感を比較し看護を検討することを目的とした. 「対象と方法」対象者は2つの大学病院の血液外来において研究参加の承諾が得られた20歳以上の患者とし, 有効回答の得られた腫瘍患者110名と非腫瘍患者90名の計200名について分析した. 質問票の主な内容は性別, 性格型5や家族構成などの一般的背景, 自己効力感, 情緒的支援ネットワーク6, 先行研究7を参考に構成した疾病・治療の理解, セルフケアの獲得状況である.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.59.119