鑑別診断をモジュール化したパスによる病床管理支援システムの開発

本研究は,神経難病の鑑別診断を主とし,従来のクリティカルパスの導入が困難であった神経内科領域等において,主治医による入院計画の立案支援と,病床管理者である病棟医長の病床管理支援を行うツールを開発することを目的とする.本システムでは,鑑別診断をモジュール化し,モジュール毎に複数の診療行為(アクション)を登録し,かつ診療行為毎に時間的制約に基づいた値を定義した.主治医が鑑別診断を選択すると,システムは関連する診療行為を列挙する.診療行為を実施後,実施入力を行うと,各診療行為の時間的制約を加味した到達度を算出し,入院患者一覧画面に表示する.本システムは,病棟医長の業務支援システムとして有用であった....

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Published inJapan Journal of Medical Informatics Vol. 24; no. 1; pp. 65 - 71
Main Authors 宇宿, 功市郎, 黒野, 明日嗣, 熊本, 一朗, 宇都, 由美子, 納, 光弘, 村永, 文学, 大窪, 隆一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 2004
Japan Association for Medical Informatics
Subjects
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ISSN0289-8055
2188-8469
DOI10.14948/jami.24.65

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Summary:本研究は,神経難病の鑑別診断を主とし,従来のクリティカルパスの導入が困難であった神経内科領域等において,主治医による入院計画の立案支援と,病床管理者である病棟医長の病床管理支援を行うツールを開発することを目的とする.本システムでは,鑑別診断をモジュール化し,モジュール毎に複数の診療行為(アクション)を登録し,かつ診療行為毎に時間的制約に基づいた値を定義した.主治医が鑑別診断を選択すると,システムは関連する診療行為を列挙する.診療行為を実施後,実施入力を行うと,各診療行為の時間的制約を加味した到達度を算出し,入院患者一覧画面に表示する.本システムは,病棟医長の業務支援システムとして有用であった.また本システムは主治医による診療行為を支援する知識データベースとして,患者毎に鑑別診断と各アクションの実施状況および結果が蓄積された症例データベースとしての有効利用も期待される.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.24.65