スマートフォン依存傾向に関連する要因 日常生活に対する主観的評価と自己意識との関連

「問題」スマートフォンの過剰な利用が教育現場などで問題視されている (e.g., 稲垣・和田・堀田, 2016). こうした過剰な利用が進行し, 依存状態になった場合, 健康や生活面に及ぼす影響はより大きくなるだけでなく, 依存状態から脱却することも容易ではない (岡安, 2015). 本研究では, スマートフォンの誘因により, 時間帯や状況が考慮できないスマートフォンの利用が進行し, 心身の健康や日常生活に悪影響を及ぼす可能性がある状態を, スマートフォン依存傾向を示した状態とし, 依存傾向に関連する要因について検討する. 具体的には, 高校生を対象に質問紙による調査を行い, 学校での学習活...

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Published in応用心理学研究 Vol. 46; no. 1; pp. 1 - 10
Main Author 三島, 浩路
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本応用心理学会 31.07.2020
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ISSN0387-4605
2433-7633
DOI10.24651/oushinken.46.1_1

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Summary:「問題」スマートフォンの過剰な利用が教育現場などで問題視されている (e.g., 稲垣・和田・堀田, 2016). こうした過剰な利用が進行し, 依存状態になった場合, 健康や生活面に及ぼす影響はより大きくなるだけでなく, 依存状態から脱却することも容易ではない (岡安, 2015). 本研究では, スマートフォンの誘因により, 時間帯や状況が考慮できないスマートフォンの利用が進行し, 心身の健康や日常生活に悪影響を及ぼす可能性がある状態を, スマートフォン依存傾向を示した状態とし, 依存傾向に関連する要因について検討する. 具体的には, 高校生を対象に質問紙による調査を行い, 学校での学習活動や友人関係など高校生の日常生活に対する主観的な評価や自己意識が, スマートフォンに対する依存傾向と関連することを検証する. 現実からの逃避が, インターネット依存の誘因になることをKardefelt-Winther (2014) は指摘している.
ISSN:0387-4605
2433-7633
DOI:10.24651/oushinken.46.1_1