下肢機能回復支援システム

高齢化社会の到来に伴い,ロボットやメカトロニクス技術などの先端技術を医療・介護・健康分野に応用することが社会的に期待されている.一方,3大成人病の一つである脳卒中は,とりわけ高齢者に発症することの多い病気であり,その数は全国で147万人と推計されている.そこで,我々は,長年培ってきたロボット技術の医療福祉分野への展開を目指し,脳卒中患者用リハビリ装置の研究の一環として,1999~2003年度に下肢機能回復支援システムの研究を実施した.本稿では,下肢機能回復支援システム,人間と装置が触れる部分の装着性,歩容,および下肢筋力と足底反力の回復を目的に実施した患者による臨床試用結果について述べる.臨床...

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Published inバイオメカニズム学会誌 Vol. 30; no. 4; pp. 205 - 210
Main Authors 平田, 亮吉, 中元, 善太, 牧野, 健一郎, 蜂須賀, 研二, 和田, 太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published バイオメカニズム学会 2006
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ISSN0285-0885
DOI10.3951/sobim.30.205

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Summary:高齢化社会の到来に伴い,ロボットやメカトロニクス技術などの先端技術を医療・介護・健康分野に応用することが社会的に期待されている.一方,3大成人病の一つである脳卒中は,とりわけ高齢者に発症することの多い病気であり,その数は全国で147万人と推計されている.そこで,我々は,長年培ってきたロボット技術の医療福祉分野への展開を目指し,脳卒中患者用リハビリ装置の研究の一環として,1999~2003年度に下肢機能回復支援システムの研究を実施した.本稿では,下肢機能回復支援システム,人間と装置が触れる部分の装着性,歩容,および下肢筋力と足底反力の回復を目的に実施した患者による臨床試用結果について述べる.臨床試用の結果,患者の平地歩行の速度,歩数,歩調,下肢筋力,および足底反力に回復傾向が見られた.
ISSN:0285-0885
DOI:10.3951/sobim.30.205