治療系医療機器の実用化に必要な非臨床試験を経験して

医療機器の製造販売承認に必要な前臨床試験には、GLP(Good Laboratory Practice)適合基準を必要とする安全性評価試験と、GLP適合基準を必要としない有効性試験あるいは使用模擬試験が存在する。後者については申請する機器毎に評価方法が異なり、統一された基準が存在しないため、データの信頼性を保証することが難しく、審査が長引く一因となっているものと考えている。著者らは、自らが開発に関わった体外設置型補助人工心臓システムのの承認申請に必要な非臨床試験を実施するにあたり, GLP適合基準に準じた動物実験体制を構築し,大型動物実験,模擬循環回路を用いた耐久性試験をはじめとする各種試験を...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual57; no. Abstract; p. S219_2
Main Authors 築谷, 朋典, 水野, 敏秀, 巽, 英介, 西中, 知博, 武輪, 能明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2019
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual57.S219_2

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Summary:医療機器の製造販売承認に必要な前臨床試験には、GLP(Good Laboratory Practice)適合基準を必要とする安全性評価試験と、GLP適合基準を必要としない有効性試験あるいは使用模擬試験が存在する。後者については申請する機器毎に評価方法が異なり、統一された基準が存在しないため、データの信頼性を保証することが難しく、審査が長引く一因となっているものと考えている。著者らは、自らが開発に関わった体外設置型補助人工心臓システムのの承認申請に必要な非臨床試験を実施するにあたり, GLP適合基準に準じた動物実験体制を構築し,大型動物実験,模擬循環回路を用いた耐久性試験をはじめとする各種試験を実施した。試験の実施に当たっては規制当局PMDAとの綿密な相談を経ることによって,臨床試験において発生する可能性は低いが想定される使用環境での安全性を裏付けることを目的とした試験項目を決定した.本発表では、これらの非臨床試験を実施するにあたり重要であったと考えられるポイントについて報告を行う。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual57.S219_2