成育医療の観点から、医工融合の動向およびボトルネック

近年、様々な成育疾患を早期に発見することで、早期治療による病気の克服や重症化の予防・対策を実現している。精子と卵子の出会いから始まり、胎児と母体のつながり、小児がんや先天性代謝異常症等を克服するためには、医学と工学の融合、複合領域研究の推進が必要不可欠であり、新たな試みが数多くなされている。そこで本シンポジウムでは、宮戸健二(医学・生物学)、山下紘正(工学)、宮本義孝(複合領域)の講演者視点で、医工融合、生体医工学への展開について考える。現代社会において、疾患の予防、早期発見、診断技術の向上が叫ばれる一方、イノベーションの出口側として、医療機器、新薬や細胞等による治療の実現が重要な課題となって...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual57; no. Abstract; p. S205_1
Main Authors 宮本, 義孝, 梅澤, 明弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2019
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual57.S205_1

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Summary:近年、様々な成育疾患を早期に発見することで、早期治療による病気の克服や重症化の予防・対策を実現している。精子と卵子の出会いから始まり、胎児と母体のつながり、小児がんや先天性代謝異常症等を克服するためには、医学と工学の融合、複合領域研究の推進が必要不可欠であり、新たな試みが数多くなされている。そこで本シンポジウムでは、宮戸健二(医学・生物学)、山下紘正(工学)、宮本義孝(複合領域)の講演者視点で、医工融合、生体医工学への展開について考える。現代社会において、疾患の予防、早期発見、診断技術の向上が叫ばれる一方、イノベーションの出口側として、医療機器、新薬や細胞等による治療の実現が重要な課題となっている。ここでは、医工融合の最新の動向とボトルネックをふまえて議論したい。最初に、蛍光内視鏡による双胎間輸血症候群(TTTS)の病態の発見と治療について考える。TTTSとは、胎盤において2人の胎児の間に血管のつながりがあり、この血管によって双子に慢性的な血流のアンバランスが起こり引き起こされる病態である。また、CAR-T細胞に代表される細胞療法やマイクロデバイスによる実用化の現状と今後について紹介する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual57.S205_1