活動・参加に向けた歩行支援機器の意義

本稿では,活動・参加を中心に生活機能と歩行支援機器の関係をWHOの国際生活機能分類(ICF)を基に整理し,その意義について概説した.生活機能は心身機能・身体構造,活動,参加を包含した概念であり,人の生活の全体を表そうとする概念である.障害は生活機能に問題が生じた状態を示すものとして定義され,支援機器はそれらに作用するものとして位置づけられる.歩行は活動・参加に位置づけられているものの,健康維持や機能維持の観点から,心身機能への影響も大きいとされ,それを支援する機器については特別な配慮が必要となる.ここでは,心身機能・身体構造,歩行,活動・参加の3つの要素に作用する機器を設定し...

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Published inバイオメカニズム学会誌 Vol. 44; no. 3; pp. 158 - 161
Main Author 井上, 剛伸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published バイオメカニズム学会 2020
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ISSN0285-0885
DOI10.3951/sobim.44.3_158

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Summary:本稿では,活動・参加を中心に生活機能と歩行支援機器の関係をWHOの国際生活機能分類(ICF)を基に整理し,その意義について概説した.生活機能は心身機能・身体構造,活動,参加を包含した概念であり,人の生活の全体を表そうとする概念である.障害は生活機能に問題が生じた状態を示すものとして定義され,支援機器はそれらに作用するものとして位置づけられる.歩行は活動・参加に位置づけられているものの,健康維持や機能維持の観点から,心身機能への影響も大きいとされ,それを支援する機器については特別な配慮が必要となる.ここでは,心身機能・身体構造,歩行,活動・参加の3つの要素に作用する機器を設定し,その活用に必要となるポイントを指摘した.
ISSN:0285-0885
DOI:10.3951/sobim.44.3_158