Noam Chomsky's Dissension to President Bush After 9/11 : An Analysis of the Public Sphere

9/11直後のブッシュ大統領の「テロリズムとの戦争」のレトリックに対しては、米国内に反論を許さない雰囲気が蔓延した。しかし、ブッシュの愛国心に訴えたり、はっきりとした証拠無しに敵対心を煽ったりするやり方に、反対の声を上げたのが少数の知識人たちだった。本稿では、マサチューセッツ工科大学の言語学者チョムスキーのブッシュに対する批判の言説を分析した。具体的には、フィリップスが提唱する公共性の空間における「異議表示」の以下の3つの役割である (1) 障害物としての不同意、 (2) 発見的な不同意、 (3) 矯正的な不同意を分析の枠組みとした。結論として、公共性の空間における「道理にかなった意見の不一致...

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Published in時事英語学研究 Vol. 2006; no. 45; pp. 4 - 14
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本メディア英語学会 2006
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ISSN2186-1420
2187-0039
DOI10.11293/jaces1962.2006.45_4

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Summary:9/11直後のブッシュ大統領の「テロリズムとの戦争」のレトリックに対しては、米国内に反論を許さない雰囲気が蔓延した。しかし、ブッシュの愛国心に訴えたり、はっきりとした証拠無しに敵対心を煽ったりするやり方に、反対の声を上げたのが少数の知識人たちだった。本稿では、マサチューセッツ工科大学の言語学者チョムスキーのブッシュに対する批判の言説を分析した。具体的には、フィリップスが提唱する公共性の空間における「異議表示」の以下の3つの役割である (1) 障害物としての不同意、 (2) 発見的な不同意、 (3) 矯正的な不同意を分析の枠組みとした。結論として、公共性の空間における「道理にかなった意見の不一致」が民主主義が機能するために不可欠であると論じられる。
ISSN:2186-1420
2187-0039
DOI:10.11293/jaces1962.2006.45_4