インフリキシマブ効果減弱例における増量,期間短縮の検討

目的:関節リウマチ(RA)に対するインフリキシマブ(IFX)療法において,IFXの効果減弱例ではIFXの投与量増量(以下増量)と投与間隔期間短縮(以下期間短縮)が2009年7月に追加承認された.そこで,IFXの増量,期間短縮を行った症例について検討した. 対象と方法:IFXを投与した症例は124例で,男性23例,女性101例であった.年齢は24歳~81歳,平均56歳であった.IFXの投与回数は4回~51回,平均17回であった.これらの症例において,IFXの増量,期間短縮の施行状況とその効果,有害事象の発生等からIFXの継続状況を検討した. 結果:124例中,IFXの効果減弱のためにIFXの増量...

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Published in臨床リウマチ Vol. 23; no. 4; pp. 285 - 290
Main Authors 清水, 克時, 四戸, 隆基, 佐藤, 正夫, 竹村, 正男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床リウマチ学会 2011
The Japanese Society for Clinical Rheumatology and Related Research
Subjects
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ISSN0914-8760
2189-0595
DOI10.14961/cra.23.285

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Summary:目的:関節リウマチ(RA)に対するインフリキシマブ(IFX)療法において,IFXの効果減弱例ではIFXの投与量増量(以下増量)と投与間隔期間短縮(以下期間短縮)が2009年7月に追加承認された.そこで,IFXの増量,期間短縮を行った症例について検討した. 対象と方法:IFXを投与した症例は124例で,男性23例,女性101例であった.年齢は24歳~81歳,平均56歳であった.IFXの投与回数は4回~51回,平均17回であった.これらの症例において,IFXの増量,期間短縮の施行状況とその効果,有害事象の発生等からIFXの継続状況を検討した. 結果:124例中,IFXの効果減弱のためにIFXの増量,期間短縮を行った症例が42例あった.内訳は増量14例,期間短縮15例,増量・期間短縮が13例であった.IFXの増量,期間短縮を試みたが,効果が得られず他剤に変更した症例は8例であったが,33例(78.6%)はIFX投与の継続が可能であった. 結論:IFXの増量,期間短縮を行った効果減弱例42例中33例(78.6%)は効果減弱を回避してIFXの投与を継続中であった.効果減弱時におけるIFXの増量,期間短縮は有用な手段であると考えられた.
ISSN:0914-8760
2189-0595
DOI:10.14961/cra.23.285