チーズとバター中のアフラトキシンM1のイムノアフィニティカラムとHPLCを用いた新規な測定方法

チーズとバター中のアフラトキシンM1をアセトニトリル-メタノール-水混液を用いて抽出し,イムノアフィニティカラムでクリーンアップした後,HPLC-蛍光検出器で定量する方法を開発した.本法は従来のクロロホルムで抽出し,フロリジルカラムを用いたクリーンアップ方法に比べ,分析時間が短く,HPLCにおける妨害ピークはほとんど認められなかった.本法の定量限界はチーズで0.12 μg/kg,バターで0.l4 μg/kgであり,フロリジル法のそれらと比べ低かった.本法の併行精度および室内精度は13%以下であり,分析法として妥当性が認められた.輸入チーズ60検体,輸入バター30検体についてアフラトキシンM1汚...

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Published in食品衛生学雑誌 Vol. 52; no. 4; pp. 220 - 225
Main Authors 佐久間, 久子, 鎌田, 洋一, 小西, 良子, 川上, 浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.08.2011
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Summary:チーズとバター中のアフラトキシンM1をアセトニトリル-メタノール-水混液を用いて抽出し,イムノアフィニティカラムでクリーンアップした後,HPLC-蛍光検出器で定量する方法を開発した.本法は従来のクロロホルムで抽出し,フロリジルカラムを用いたクリーンアップ方法に比べ,分析時間が短く,HPLCにおける妨害ピークはほとんど認められなかった.本法の定量限界はチーズで0.12 μg/kg,バターで0.l4 μg/kgであり,フロリジル法のそれらと比べ低かった.本法の併行精度および室内精度は13%以下であり,分析法として妥当性が認められた.輸入チーズ60検体,輸入バター30検体についてアフラトキシンM1汚染実態を,本法を用いて行ったところすべての検体において,検出限界以下であった.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.52.220