先進的医療機器の効率的開発を促進する患者を模した非臨床試験系の開発

先進技術の結集からなる医療機器は、これまで治療が困難であった患者さんの治療、そして、医療の発展に大きく貢献している。革新的医療機器の開発の成功確率が高いとは言えず長い開発期間を要する。最先端の医療機器を開発し、患者さんに迅速に届けるためには、技術開発に加え、安全性と期待される有効性の科学的・合理的評価が必須である。しかし、既存の評価方法では、新しい医療技術の評価に限界があり、そのまま患者さんによる臨床試験を行なう場合にはリスク予測が困難になる問題に直面する。我々は、病態のモデル化技術を実験・シミュレーション技術を発展させ、患者を模したこれまでにない試験システムを開発して有効性と安全性の評価方法...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual57; no. Abstract; p. S13_2
Main Authors 梅津, 光生, 高田, 淳平, 松橋, 祐輝, 朱, 暁冬, 笠貫, 宏, 坪子, 侑佑, 岩崎, 清隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2019
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual57.S13_2

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Summary:先進技術の結集からなる医療機器は、これまで治療が困難であった患者さんの治療、そして、医療の発展に大きく貢献している。革新的医療機器の開発の成功確率が高いとは言えず長い開発期間を要する。最先端の医療機器を開発し、患者さんに迅速に届けるためには、技術開発に加え、安全性と期待される有効性の科学的・合理的評価が必須である。しかし、既存の評価方法では、新しい医療技術の評価に限界があり、そのまま患者さんによる臨床試験を行なう場合にはリスク予測が困難になる問題に直面する。我々は、病態のモデル化技術を実験・シミュレーション技術を発展させ、患者を模したこれまでにない試験システムを開発して有効性と安全性の評価方法の開発に取り組み、開発の効率化、そして、行政における決断の科学的根拠に活用される研究を推進している。また、特に医療機器では医師の治療手技も治療成績向上に重要であり、治療方法がない患者さんに対する効果的治療法の開発に取り組んでいる。現場の最前線で治療に挑んでいる医師との多くの共同研究により明日の実臨床を良くする研究成果を積み上げており、本講演では、最新の我々の取り組みについて紹介する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual57.S13_2