CT・PET画像を用いた機械学習による子宮頸がんのリンパ節転移推定

子宮頸がんは子宮下部の管状の部分である子宮頸部に発生する世界では女性で 4 番目に多いがんである.子宮頸がんの進行により,がんがリンパ節に転移する場合がある.このリンパ節転移の有無は,がんのステージや治療方法の決定に用いられる重要な情報の一つである.リンパ節転移有無の診断おいては,非侵襲的な画像診断が患者の負担が少なく望ましいが,その診断精度は生検による診断精度に及んでいない.このため外科手術で十分治療可能な患者に対しても様々な副作用が生じる可能性のある放射線治療が用いられている可能性が指摘されている.そこで,本研究では適切な治療方法の決定につながるよう,CT・PET 画像と機械学習を用いたが...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual62; no. Abstract; p. 262_2
Main Authors 若林, 哲史, 盛田, 健人, 吉田, 健太, 郡, 龍之介, 近藤, 英司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2024
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual62.262_2

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Summary:子宮頸がんは子宮下部の管状の部分である子宮頸部に発生する世界では女性で 4 番目に多いがんである.子宮頸がんの進行により,がんがリンパ節に転移する場合がある.このリンパ節転移の有無は,がんのステージや治療方法の決定に用いられる重要な情報の一つである.リンパ節転移有無の診断おいては,非侵襲的な画像診断が患者の負担が少なく望ましいが,その診断精度は生検による診断精度に及んでいない.このため外科手術で十分治療可能な患者に対しても様々な副作用が生じる可能性のある放射線治療が用いられている可能性が指摘されている.そこで,本研究では適切な治療方法の決定につながるよう,CT・PET 画像と機械学習を用いたがんのリンパ節転移有無を正確に推定する手法を構築する.本研究では,リンパ節領域から抽出した Radiomics 特徴量に対して特徴量選択を行い,リンパ節転移の有無を推定する.ここで,推定に用いる画像の種類や前処理の方法,特徴量選択モデル,クラス分類モデル,パラメータの探索を行う.提案手法の性能評価のため,被験者23 名分のCT・PET 画像から手作業で抽出した142 個のリンパ節(転移陽性95 個,転移陰性47 個)を用いて実験を行った.LightGBM を用いた分類において,F値が0.772 と最大になり,先行研究の3D CNN を用いた手法と比べてPrecision は劣るものの,Accuracy,Recall,F 値が向上し,本手法の有効性が示された.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual62.262_2