脊髄髄内腫瘍の治療の現状と課題

本稿では脊髄髄内腫瘍における治療の現状と課題について近年の報告をまとめて述べる. 脊髄髄内腫瘍手術治療の実際に加え, 日本脊髄外科学会が行った多施設共同試験の結果を報告する. これは, 学会所属58施設において2009~2020年までに行われた脊髄髄内腫瘍手術症例1,033例を後方視的に解析し, その手術成績, 予後規定因子を評価した研究である. さらにわれわれが中心となって取り組んでいる, 悪性脊髄髄内腫瘍に対する光線力学的療法適応拡大のための医師主導治験を含めた新しい取り組み, そして脊髄髄内腫瘍, 特に神経膠腫における遺伝子診断の現状とその解釈, そして今後の展望ついて述べる....

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 33; no. 6; pp. 408 - 414
Main Authors 西澤, 威人, 佐々木, 達也, 遠藤, 俊毅, 高橋, 義晴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経外科コングレス 2024
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.33.408

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Summary:本稿では脊髄髄内腫瘍における治療の現状と課題について近年の報告をまとめて述べる. 脊髄髄内腫瘍手術治療の実際に加え, 日本脊髄外科学会が行った多施設共同試験の結果を報告する. これは, 学会所属58施設において2009~2020年までに行われた脊髄髄内腫瘍手術症例1,033例を後方視的に解析し, その手術成績, 予後規定因子を評価した研究である. さらにわれわれが中心となって取り組んでいる, 悪性脊髄髄内腫瘍に対する光線力学的療法適応拡大のための医師主導治験を含めた新しい取り組み, そして脊髄髄内腫瘍, 特に神経膠腫における遺伝子診断の現状とその解釈, そして今後の展望ついて述べる.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.33.408