市中病院におけるリハビリテーション歯科医療の取り組み
当歯科はリハビリテーション科(リハビリ科)を起点として医科歯科連携を行っており,対象は主に入院患者である。今回,当歯科での活動報告として開設した2010年10月から2011年1月までの間にリハビリ科依頼となった急性期入院患者への口腔内検診の結果と2010年10月から2016年3月までの間に歯科介入した入院患者の実績について,診療録と当科データベースより後ろ向きに調査した。開設後の4カ月間に行った急性期におけるリハビリ科依頼患者への口腔内検診の結果,歯科介入の必要性は404人中259人(64%)であることが分かった。次に開設から5年5カ月の間に歯科介入した患者数は男性2,554人,女性1,829...
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Published in | Ronen Shika Igaku Vol. 33; no. 1; pp. 17 - 24 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本老年歯科医学会
30.06.2018
Japanese Society of Gerodontology |
Subjects | |
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ISSN | 0914-3866 1884-7323 |
DOI | 10.11259/jsg.33.17 |
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Summary: | 当歯科はリハビリテーション科(リハビリ科)を起点として医科歯科連携を行っており,対象は主に入院患者である。今回,当歯科での活動報告として開設した2010年10月から2011年1月までの間にリハビリ科依頼となった急性期入院患者への口腔内検診の結果と2010年10月から2016年3月までの間に歯科介入した入院患者の実績について,診療録と当科データベースより後ろ向きに調査した。開設後の4カ月間に行った急性期におけるリハビリ科依頼患者への口腔内検診の結果,歯科介入の必要性は404人中259人(64%)であることが分かった。次に開設から5年5カ月の間に歯科介入した患者数は男性2,554人,女性1,829人(平均年齢72±13歳)であった。原疾患は呼吸器疾患755人(17%),脳血管障害746人(17%),消化器疾患593人(14%)と続いた。主な歯科介入の内容は口腔衛生管理2,668人(61%),義歯治療910人(21%),処方を要する粘膜治療426人(10%),保存治療212人(5%),抜歯145人(3%)であった。口腔内検診の結果より,急性期におけるリハビリ科依頼患者の約6割に歯科介入の必要性があり,歯科ニーズが潜在していることが明らかになった。歯科介入の内容は口腔衛生管理が最も多かったが,介入の内容は多岐にわたっていた。 |
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ISSN: | 0914-3866 1884-7323 |
DOI: | 10.11259/jsg.33.17 |