解離性脳動脈瘤に対する脳血管内手術の有用性と問題点

頭蓋内解離性脳動脈瘤は, 発生頻度は比較的低いが出血性ならびに虚血性脳卒中の原因となるため脳神経外科医にとって重要な疾患である. 本稿の目的は, 頭蓋内解離性脳動脈瘤の中で最も発生頻度が高い椎骨動脈解離性脳動脈瘤を中心に疫学, 症候, 治療などに関する過去の文献 (本邦よりの報告を中心に) に自験例の結果を交えて報告することである. 本疾患に対する手術方法は現在では脳血管内手術による解離部の閉塞が主流である. しかし術後の延髄梗塞を回避する手段として適応外使用ではあるが, ステントを併用し解離部のみを塞栓する方法も行われている....

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Bibliographic Details
Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 31; no. 2; pp. 107 - 115
Main Authors 折戸, 公彦, 廣畑, 優, 森岡, 基浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経外科コングレス 2022
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.31.107

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Summary:頭蓋内解離性脳動脈瘤は, 発生頻度は比較的低いが出血性ならびに虚血性脳卒中の原因となるため脳神経外科医にとって重要な疾患である. 本稿の目的は, 頭蓋内解離性脳動脈瘤の中で最も発生頻度が高い椎骨動脈解離性脳動脈瘤を中心に疫学, 症候, 治療などに関する過去の文献 (本邦よりの報告を中心に) に自験例の結果を交えて報告することである. 本疾患に対する手術方法は現在では脳血管内手術による解離部の閉塞が主流である. しかし術後の延髄梗塞を回避する手段として適応外使用ではあるが, ステントを併用し解離部のみを塞栓する方法も行われている.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.31.107