再生なった日本炎症学会
過去において, 日本炎症学会はその時々のトピックスをたくみに取り込んで発展し続けてきました. PG をはじめとするアラキドン酸代謝物しかり, 活性酸素, サイトカイン, 血管内皮細胞, NO, 接着分子, MMP, ケモカインしかりであります. 勉強になる学会と評判になり, 毎年1,000名を超す参加者でにぎわっていました. 大学や企業の研究室からは何名かずつが連れ立って会場に姿を現していました. しかし, 世の中が不景気になるにつれ, 学会参加者の数がしだいに絞り込まれ, その減少傾向には歯止めがかからない状態が続きました. その時, 21 世紀の医療と目される再生医学が突如として登場しまし...
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Published in | 炎症・再生 Vol. 24; no. 1; pp. 16 - 17 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本炎症・再生医学会
2004
日本炎症・再生医学会 |
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ISSN | 1346-8022 1880-5795 |
DOI | 10.2492/jsir.24.16 |
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Summary: | 過去において, 日本炎症学会はその時々のトピックスをたくみに取り込んで発展し続けてきました. PG をはじめとするアラキドン酸代謝物しかり, 活性酸素, サイトカイン, 血管内皮細胞, NO, 接着分子, MMP, ケモカインしかりであります. 勉強になる学会と評判になり, 毎年1,000名を超す参加者でにぎわっていました. 大学や企業の研究室からは何名かずつが連れ立って会場に姿を現していました. しかし, 世の中が不景気になるにつれ, 学会参加者の数がしだいに絞り込まれ, その減少傾向には歯止めがかからない状態が続きました. その時, 21 世紀の医療と目される再生医学が突如として登場しました. 日本炎症学会幹部はこの再生医学の重要性と将来性をいち早く認識し, これを取り込むことによって, 学会自身の脱皮と再生を図ることにいたしました. 今から4 年ほど前のことであります. 学会の名称を日本炎症・再生医学会と改名し, このたび改名後第3回目にあたる学会が, 中畑龍俊会長のもと盛大に行われました. 私がそのプログラム予稿集を拝見して, まず大変うれしく思い, 感激いたしましたことは, 一般演題の数が, 前回, 前々回に比して倍近くに増えていたことと, その増えた分はすべて再生医学に関する演題で占められていたことであります. これは中畑会長のご努力のたまものであることは言うまでもないことでありますが, 私はその背景に, 3 年目にしてようやく再生医学に関する興味と関心が本学会会員の方々に深く浸透し, その研究成果がようやく出始めたことがあるのではないかと考えました. |
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ISSN: | 1346-8022 1880-5795 |
DOI: | 10.2492/jsir.24.16 |