咽頭癌を疑われたパラコクシジオイデスの1例

パラコクシジオイデス症は南米諸国にみられる真菌症であり,肺や皮膚粘膜に病変を作る.日本からの報告は南米長期滞在者に限られており,多くは難治性の口腔内潰瘍をきっかけに診断される.パラコクシジオイデス症の潰瘍性病変は口腔内悪性腫瘍と肉眼的に酷似している.南米での生活歴があり組織で肉芽腫性病変を認めた場合には,本症例も鑑別に挙げる必要がある.今回われわれは,口腔内潰瘍と肺病変を伴ったブラジル人男性のパラコクシジオイデス症例を経験したので報告する....

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Published inMedical Mycology Journal Vol. 53; no. 1; pp. 49 - 52
Main Authors 大曲, 貴夫, 伊藤, 健太, 河村, 一郎, 遠藤, 正浩, 鈴木, 純, 羽田野, 義郎, 倉井, 華子, 亀井, 克彦, 飯田, 善幸, 沖中, 敬二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医真菌学会 2012
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ISSN2185-6486
2186-165X
DOI10.3314/mmj.53.49

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Summary:パラコクシジオイデス症は南米諸国にみられる真菌症であり,肺や皮膚粘膜に病変を作る.日本からの報告は南米長期滞在者に限られており,多くは難治性の口腔内潰瘍をきっかけに診断される.パラコクシジオイデス症の潰瘍性病変は口腔内悪性腫瘍と肉眼的に酷似している.南米での生活歴があり組織で肉芽腫性病変を認めた場合には,本症例も鑑別に挙げる必要がある.今回われわれは,口腔内潰瘍と肺病変を伴ったブラジル人男性のパラコクシジオイデス症例を経験したので報告する.
ISSN:2185-6486
2186-165X
DOI:10.3314/mmj.53.49