MRI で評価した内リンパ嚢開放術後2年の内リンパ水腫の変化について
「はじめに:」内リンパ嚢開放術は難治性メニエール病の外科的治療として有効性が示されている. 今回われわれは, 内リンパ嚢開放術施行後2年での内リンパ水腫容積の変化をMRI画像から定量的に測定し, その変化の割合と術前後のめまい発作回数の変化や, 聴力変化との関係を検討した. 「対象と方法:」2012年6月~2015年11月までに大阪大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科を受診し, AAO-HNSの診断基準でメニエール病確実例と診断され, 6カ月の保存的治療に抵抗を示したため内リンパ嚢開放術を施行した21例を対象とした. 内リンパ嚢開放術は耳後部切開を行い, 乳突洞削開後, 内リンパ嚢を同定し...
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Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 123; no. 9; pp. 1214 - 1215 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
20.09.2020
日本耳鼻咽喉科学会 |
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ISSN | 0030-6622 1883-0854 |
DOI | 10.3950/jibiinkoka.123.1214 |
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Summary: | 「はじめに:」内リンパ嚢開放術は難治性メニエール病の外科的治療として有効性が示されている. 今回われわれは, 内リンパ嚢開放術施行後2年での内リンパ水腫容積の変化をMRI画像から定量的に測定し, その変化の割合と術前後のめまい発作回数の変化や, 聴力変化との関係を検討した. 「対象と方法:」2012年6月~2015年11月までに大阪大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科を受診し, AAO-HNSの診断基準でメニエール病確実例と診断され, 6カ月の保存的治療に抵抗を示したため内リンパ嚢開放術を施行した21例を対象とした. 内リンパ嚢開放術は耳後部切開を行い, 乳突洞削開後, 内リンパ嚢を同定し, そこに大きなL字切開を加え, 切開部にプレドニゾロン末, および切開部の閉鎖防止のためのゼラチンフィルムを挿入し, デキサメタゾン添加ゼラチンスポンジを切開部の周りに留置した. |
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ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
DOI: | 10.3950/jibiinkoka.123.1214 |