北大西洋上に卓越する中間規模東進波

ECMWF客観解析データを用いて北大西洋中緯度上部対流圏での中間規模東進波について調べた。この解析の目的は、Sato et al.(1993)の発見した日本付近に卓越する中間規模東進波が中緯度対流圏ジェットの強い他の地域にも存在する普遍的なものであることを示すことにある。 解析を行なった1990年1月と2月には、50°Nを中心とする北大西洋域で東西波長約2400km、周期約33時間、東進位相速度20ms-1の中間規模波動が卓越していた。さらに波動の鉛直構造、背景風との対応関係も調べてみた結果、この波動の特徴はSato et al.の示したものと本質的に同じものであると結論できた。...

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Published in気象集誌. 第2輯 Vol. 73; no. 6; pp. 1175 - 1179
Main Authors 廣田, 勇, 山田, 和孝, 佐藤, 薫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本気象学会 1995
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ISSN0026-1165
2186-9057
DOI10.2151/jmsj1965.73.6_1175

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Summary:ECMWF客観解析データを用いて北大西洋中緯度上部対流圏での中間規模東進波について調べた。この解析の目的は、Sato et al.(1993)の発見した日本付近に卓越する中間規模東進波が中緯度対流圏ジェットの強い他の地域にも存在する普遍的なものであることを示すことにある。 解析を行なった1990年1月と2月には、50°Nを中心とする北大西洋域で東西波長約2400km、周期約33時間、東進位相速度20ms-1の中間規模波動が卓越していた。さらに波動の鉛直構造、背景風との対応関係も調べてみた結果、この波動の特徴はSato et al.の示したものと本質的に同じものであると結論できた。
ISSN:0026-1165
2186-9057
DOI:10.2151/jmsj1965.73.6_1175