高齢入院患者栄養評価における Mini-Nutritional Assessment-Short Form の有用性

在院日数を指標とし Mini-Nutritional Assessment-Short Form (MNA-SF) による入院時栄養評価の有用性を検討した.2010 年 5 月 (31 日間) に日本大学医学部付属練馬光が丘病院の小児科をのぞく総ての診療科に入院した 65 歳以上の患者 236 名を対象にした.従来アセスメント [BMI, 血清アルブミン (Alb), 総コレステロール (TC), コリンエステラーゼ (ChE),リンパ球数] と MNA-SF の両方で栄養評価を行い,平均在院日数 (14 日) 以上となる可能性を比較し,MNA-SF スクリーニング値と従来アセスメントの評価項...

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Published in日大医学雑誌 Vol. 70; no. 4; pp. 203 - 207
Main Authors 平山, 優子, 大津, 智香子, 小松, 有紀子, 芳野, 緑, 石井, 敬基, 間崎, 武郎, 村井, 一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.08.2011
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Summary:在院日数を指標とし Mini-Nutritional Assessment-Short Form (MNA-SF) による入院時栄養評価の有用性を検討した.2010 年 5 月 (31 日間) に日本大学医学部付属練馬光が丘病院の小児科をのぞく総ての診療科に入院した 65 歳以上の患者 236 名を対象にした.従来アセスメント [BMI, 血清アルブミン (Alb), 総コレステロール (TC), コリンエステラーゼ (ChE),リンパ球数] と MNA-SF の両方で栄養評価を行い,平均在院日数 (14 日) 以上となる可能性を比較し,MNA-SF スクリーニング値と従来アセスメントの評価項目との相関を検討した.MNA-SF の評価項目で在院日数 14 日以上となるリスク因子を抽出した.在院日数 14 日以上となる可能性は,MNA-SFは従来アセスメントと同程度に評価可能であった.従来アセスメントの評価項目と MNA-SF スクリーニング値は相関を示した.在院日数に最も影響する MNA-SF の評価項目は歩行状況であった.MNA-SF は在院日数を指標とした入院時栄養評価に有用であり,入院時の歩行状況は在院日数に影響する可能性が示唆された.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.70.203