とやまCKD病診連携パスの効果と問題点 医療者が感じるパスにおける患者の反応
「はじめに」 慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は末期腎不全だけでなく心血管病の危険因子であり, 維持透析導入前後での患者の生命予後に大きく関わっている. また, わが国の維持透析患者数は30万人に達し, 医療経済的にも大きな問題となっており, CKDの適切な管理の重要性が認識されている. また, 日本腎臓学会はCKD診療ガイド2012の中で, かかりつけ医と腎専門医の連携を推奨している. そのような背景から富山市立富山市民病院では2010年9月からCKD連携クリニカルパスを運用して, その成果を発表してきたが, 患者からの視点でクリニカルパス(以下, パス)を...
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Published in | 日本クリニカルパス学会誌 Vol. 17; no. 3; pp. 320 - 323 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本クリニカルパス学会
10.09.2015
日本クリニカルパス学会 |
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Summary: | 「はじめに」 慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は末期腎不全だけでなく心血管病の危険因子であり, 維持透析導入前後での患者の生命予後に大きく関わっている. また, わが国の維持透析患者数は30万人に達し, 医療経済的にも大きな問題となっており, CKDの適切な管理の重要性が認識されている. また, 日本腎臓学会はCKD診療ガイド2012の中で, かかりつけ医と腎専門医の連携を推奨している. そのような背景から富山市立富山市民病院では2010年9月からCKD連携クリニカルパスを運用して, その成果を発表してきたが, 患者からの視点でクリニカルパス(以下, パス)を検討したことはなかった. 今回, 第15回日本クリニカルパス学会学術集会のシンポジウムで発表する機会を得て検討したので報告する. 「当院でのCKD診療の状況」 富山市民病院は人口42万人の地方都市の中核病院で, 腎臓内科医は6名, 院内認定の腎臓病エキスパートナースが4名, 管理栄養士は6名で診療を行っている. |
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ISSN: | 2187-6592 2436-1046 |
DOI: | 10.50842/jjscp.17.3_320 |