Vibrio (Listonella) anguillarum の菌体外溶血毒素の精製およびその特性の予備的検討

Vibrio anguillarum の生産する2種の菌体外溶血毒素を培養上清から塩析法, イオン交換法およびゲル濾過法によって精製した。 本毒素は100℃でも安定で, 低温での失活毒素はフェノールによって回復した。 α-溶血毒素のサブユニットの分子量は79,60,21 KDa,β-溶血毒素のそれは50 KDa であった。 α-溶血毒素は糖質とリン酸を含み, 鉄イオンや酸性ホスファターゼなどによってもある程度阻害され, 耐熱性の酸性物質であることが示唆された。 また, 両毒素の魚類に対する溶血性と致死毒性が確認された。...

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Published in魚病研究 Vol. 33; no. 4; pp. 451 - 452
Main Authors 野村, 節三, 河原, 栄二郎, 岸田, 佳則, 加藤, 良明
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本魚病学会 1998
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Summary:Vibrio anguillarum の生産する2種の菌体外溶血毒素を培養上清から塩析法, イオン交換法およびゲル濾過法によって精製した。 本毒素は100℃でも安定で, 低温での失活毒素はフェノールによって回復した。 α-溶血毒素のサブユニットの分子量は79,60,21 KDa,β-溶血毒素のそれは50 KDa であった。 α-溶血毒素は糖質とリン酸を含み, 鉄イオンや酸性ホスファターゼなどによってもある程度阻害され, 耐熱性の酸性物質であることが示唆された。 また, 両毒素の魚類に対する溶血性と致死毒性が確認された。
ISSN:0388-788X
1881-7335
DOI:10.3147/jsfp.33.451