臨床シナリオを用いた学部連携PBLチュートリアルの多職種連携教育における有用性の検討

【目的】医・歯・薬・保健医療学部の医療系4学部生による学部連携PBLチュートリアル(以下,PBL)における学生の自己評価から,本PBLの学習成果を明らかにし,多職種連携カリキュラムの開発に向けた示唆を得ることを目的とする。【方法】8~9人からなる学部混成グループを72グループ作り,入院患者の臨床情報をまとめたシナリオを用いた学部連携PBLを実施した。終了後に「チーム医療教育に関するアンケート」を実施,結果を集計し,電子ポートフォリオシステムに提出された学生のポートフォリオを質的に分析した。【結果】他学部生との協働により,学生は専門的な視点と,他学部生の異なる視点の双方から多角的に患者の問題点を...

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Published in日本保健医療福祉連携教育学会学術誌・保健医療福祉連携 Vol. 8; no. 1; pp. 10 - 19
Main Authors 鈴木, 久義, 今福, 輪太郎, 小倉, 浩, 刑部, 慶太郎, 松木, 恵理, 高木, 康, 榎田, めぐみ, 下司, 映一, 片岡, 竜太, 木内, 祐二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本保健医療福祉連携教育学会 2015
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ISSN1883-6380
2434-4842
DOI10.32217/jaipe.8.1_10

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Summary:【目的】医・歯・薬・保健医療学部の医療系4学部生による学部連携PBLチュートリアル(以下,PBL)における学生の自己評価から,本PBLの学習成果を明らかにし,多職種連携カリキュラムの開発に向けた示唆を得ることを目的とする。【方法】8~9人からなる学部混成グループを72グループ作り,入院患者の臨床情報をまとめたシナリオを用いた学部連携PBLを実施した。終了後に「チーム医療教育に関するアンケート」を実施,結果を集計し,電子ポートフォリオシステムに提出された学生のポートフォリオを質的に分析した。【結果】他学部生との協働により,学生は専門的な視点と,他学部生の異なる視点の双方から多角的に患者の問題点を把握していた。そのためには多学部間での情報共有が重要であり,それを促進させるコミュニケーションが必要不可欠であることも認識していた。【結論】多職種連携カリキュラムの一部である本PBLは,チーム医療の模擬体験にとどまらず,将来,チーム医療に貢献できる医療人養成に寄与するものと考えられ,医療系大学における多職種連携教育構築のための基盤となりうるカリキュラムであることが示唆された。
ISSN:1883-6380
2434-4842
DOI:10.32217/jaipe.8.1_10