ロジスティック回帰分析を用いた重度脳卒中片麻痺患者の歩行可否に及ぼす因子の検討 回復期リハビリテーション病棟での試み
〔目的〕脳卒中重度片麻痺患者の退院時の歩行能力を,入院時の身体機能の観点から検討した.〔対象〕回復期リハビリテーション病棟入院時に麻痺側下肢Brunnstrom recovery stage II以下の56名とした.〔方法〕対象者を退院時の歩行能力から歩行監視群と歩行介助群の2群に分類し,これらの間で入院時の患者属性,認知機能,高次脳機能障害の有無,神経症候,非麻痺側膝伸展筋力,体幹機能を用いて比較検討した.次に,t検定,χ2検定において2群間で有意な差を認めた項目を独立変数とし,退院時歩行能力を従属変数とする二項ロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕年齢,体幹機能が歩行予後に有意にかかわる...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 29; no. 6; pp. 885 - 890 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.29.885 |
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Summary: | 〔目的〕脳卒中重度片麻痺患者の退院時の歩行能力を,入院時の身体機能の観点から検討した.〔対象〕回復期リハビリテーション病棟入院時に麻痺側下肢Brunnstrom recovery stage II以下の56名とした.〔方法〕対象者を退院時の歩行能力から歩行監視群と歩行介助群の2群に分類し,これらの間で入院時の患者属性,認知機能,高次脳機能障害の有無,神経症候,非麻痺側膝伸展筋力,体幹機能を用いて比較検討した.次に,t検定,χ2検定において2群間で有意な差を認めた項目を独立変数とし,退院時歩行能力を従属変数とする二項ロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕年齢,体幹機能が歩行予後に有意にかかわる変数として抽出された.〔結語〕脳卒中重度片麻痺患者における退院時の歩行能力は,入院時の年齢と体幹機能から推測できることが示唆された. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.29.885 |