人工股関節全置換術前後の身体機能と歩行時の体幹・骨盤傾斜角度の経時的変化 筋腱温存法とDall法との比較

〔目的〕筋腱温存法とDall法のTHA術式で身体機能と体幹,骨盤傾斜角度の経時的変化を比較検討した.〔対象と方法〕MIS群7例9股,Dall群14例14股を対象にROM,筋力,10 m歩行時間,HHS,歩容を術前,術後1週,2週,4週で評価し,比較対照は健常群10例10股とし経時的推移を分析した.〔結果〕術後4週でMIS群は股関節伸展,外転筋力が回復しDall群は外転筋力が遅延した.MIS群の体幹,骨盤傾斜は改善しDall群の骨盤傾斜は残存した.両術群は健常群より有意なROM制限,筋力低下,体幹傾斜がみられた.〔結語〕Dall群に比べMIS群の筋力回復や歩容改善が早かった。THA術式の相違は術...

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Published in理学療法科学 Vol. 33; no. 4; pp. 569 - 576
Main Authors 佐竹, 將宏, 齋藤, 真紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2018
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.33.569

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Summary:〔目的〕筋腱温存法とDall法のTHA術式で身体機能と体幹,骨盤傾斜角度の経時的変化を比較検討した.〔対象と方法〕MIS群7例9股,Dall群14例14股を対象にROM,筋力,10 m歩行時間,HHS,歩容を術前,術後1週,2週,4週で評価し,比較対照は健常群10例10股とし経時的推移を分析した.〔結果〕術後4週でMIS群は股関節伸展,外転筋力が回復しDall群は外転筋力が遅延した.MIS群の体幹,骨盤傾斜は改善しDall群の骨盤傾斜は残存した.両術群は健常群より有意なROM制限,筋力低下,体幹傾斜がみられた.〔結語〕Dall群に比べMIS群の筋力回復や歩容改善が早かった。THA術式の相違は術後の経過に影響があり,早期から長期的に継続できるような運動内容で指導する必要がある.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.33.569