脳卒中片麻痺歩行における時間空間変数と左右差の検討 健常成人女性との比較検討

〔目的〕脳卒中片麻痺歩行の時間空間変数とその左右差を簡易的分析によって健常成人と比較検討し,さらに左右差と麻痺の重症度および歩行速度との関係を明らかにすること.〔対象〕健常成人女性10名(以下,健常群)および脳卒中片麻痺患者29名(以下,片麻痺群).〔方法〕10 m歩行路を健常群は快適速度,片麻痺群は最大速度で歩行した.歩行変数の測定にはビデオブラウザを用い,ステップ時間(以下,ST),歩幅,STおよび歩幅の左右比などを算出した.〔結果〕片麻痺群のSTの左右比は1.3±0.4で,中等度の麻痺ではより高値を示し,STの左右比と歩行速度の間には負の相関を認めた.〔結語〕脳卒中片麻痺歩行の左右差は時...

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Published in理学療法科学 Vol. 27; no. 2; pp. 205 - 211
Main Authors 重島, 晃史, 半田, 健壽, 藤原, 孝之, 小駒, 喜郎, 小松, 弘典, 熊谷, 匡紘, 川畑, 志乃, 森国, 裕, 川島, 隆史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.04.2012
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Summary:〔目的〕脳卒中片麻痺歩行の時間空間変数とその左右差を簡易的分析によって健常成人と比較検討し,さらに左右差と麻痺の重症度および歩行速度との関係を明らかにすること.〔対象〕健常成人女性10名(以下,健常群)および脳卒中片麻痺患者29名(以下,片麻痺群).〔方法〕10 m歩行路を健常群は快適速度,片麻痺群は最大速度で歩行した.歩行変数の測定にはビデオブラウザを用い,ステップ時間(以下,ST),歩幅,STおよび歩幅の左右比などを算出した.〔結果〕片麻痺群のSTの左右比は1.3±0.4で,中等度の麻痺ではより高値を示し,STの左右比と歩行速度の間には負の相関を認めた.〔結語〕脳卒中片麻痺歩行の左右差は時間変数において出現しやすく,歩行速度や麻痺の重症度の影響を受けることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.27.205