コロナ禍における 成年後見人身上保護実践 社会福祉士の視点より

成年後見人等活動は財産管理と身上保護の法律行為とされているが,法律行為に伴う事実行為が存在するのである。特に身上保護事務を行う上では,成年後見人等は,成年被後見人等の生活のありように目を向け,生活,療養看護のために必要な支援を決定,準備,手配をし,本人の選択と決定を支援し,必要なサービスを利用したり,生活環境を整えるための手配や契約を行う。これを実施するためには,人と人とが向き合うケアの基本と同様に本人との面会や関係者との相談・調整は欠かせず,コロナ禍での面会禁止は成年後見人活動に大きな影響を与えた。今後もコロナ感染が増加・減少を繰り返すなかで面会制限が生じることを踏まえ,面接技法・技能を点検...

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Published in高齢者のケアと行動科学 Vol. 27; pp. 13 - 20
Main Author 桑原, 一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本老年行動科学会 01.12.2022
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Summary:成年後見人等活動は財産管理と身上保護の法律行為とされているが,法律行為に伴う事実行為が存在するのである。特に身上保護事務を行う上では,成年後見人等は,成年被後見人等の生活のありように目を向け,生活,療養看護のために必要な支援を決定,準備,手配をし,本人の選択と決定を支援し,必要なサービスを利用したり,生活環境を整えるための手配や契約を行う。これを実施するためには,人と人とが向き合うケアの基本と同様に本人との面会や関係者との相談・調整は欠かせず,コロナ禍での面会禁止は成年後見人活動に大きな影響を与えた。今後もコロナ感染が増加・減少を繰り返すなかで面会制限が生じることを踏まえ,面接技法・技能を点検していかなければならない。加えて様々な場面での情報収集を行い,成年被後見人等の権利擁護を行い,社会福祉士として成年後見人等の活動を行っていくことが大切である。
ISSN:1880-3474
2434-0553
DOI:10.24777/jsbse.27.0_13