新型コロナウイルス感染拡大期の救急搬送人数の変化 事故種別,年齢別の分析

背景:全国における救急搬送人数はCOVID-19感染の拡大した2020年中に対前年比11.4%減となったが,月ごとの変化や年齢別などの詳細に関しての検討は行われていない。目的:感染拡大による救急搬送需要の変化を明らかにするために救急搬送人数の月別,年齢別事故種別ごとの変化について調査する。方法:救急搬送人数の2019〜2020年への変化に関して,月別,年齢5歳ごと,事故種別ごとの年齢別について分析した。結果:救急搬送人数はすべての年齢別で減少していた。人口10万人当たりの救急搬送人数の変化率は,0〜4歳が−33.5%ともっとも大きく,年齢が低いほど減少率が大きい傾向がみられた。急病,交通事故,...

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Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 26; no. 6; pp. 721 - 729
Main Authors 三橋, 正典, 小川, 理郎, 田邉, 晴山
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 28.12.2023
日本臨床救急医学会
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Summary:背景:全国における救急搬送人数はCOVID-19感染の拡大した2020年中に対前年比11.4%減となったが,月ごとの変化や年齢別などの詳細に関しての検討は行われていない。目的:感染拡大による救急搬送需要の変化を明らかにするために救急搬送人数の月別,年齢別事故種別ごとの変化について調査する。方法:救急搬送人数の2019〜2020年への変化に関して,月別,年齢5歳ごと,事故種別ごとの年齢別について分析した。結果:救急搬送人数はすべての年齢別で減少していた。人口10万人当たりの救急搬送人数の変化率は,0〜4歳が−33.5%ともっとも大きく,年齢が低いほど減少率が大きい傾向がみられた。急病,交通事故,運動競技は,全年齢で減少し,急病,交通事故の年齢別では若年層ほど変化率が大きかった。 結論:年齢別の人口10万人当たりの救急搬送人数の変化率でみると若年層ほど大きく減少していた。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.26.721