核酸を操る高次構造と化学修飾による発現制御

二本鎖DNAに蓄積された遺伝情報は、mRNAに転写され、タンパク質に翻訳され機能を発現する。核酸医薬は、核酸に直接作用するモダリティとして難病治療薬として開発が進んでいる。近年、タンパク質をコードしないncRNA、核酸の高次構造、小さな化学修飾など、遺伝情報の発現を時空間的に制御しているさまざまな機構が明らかになり、これらを標的とする人工的機能分子の開発が進められている。本稿では、核酸医薬の話題と、遺伝子機能を人工的に操る人工機能分子について概観する。...

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Published inDrug Delivery System Vol. 39; no. 1; pp. 53 - 62
Main Authors 佐々木, 茂貴, 村瀬, 裕貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本DDS学会 25.01.2024
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Summary:二本鎖DNAに蓄積された遺伝情報は、mRNAに転写され、タンパク質に翻訳され機能を発現する。核酸医薬は、核酸に直接作用するモダリティとして難病治療薬として開発が進んでいる。近年、タンパク質をコードしないncRNA、核酸の高次構造、小さな化学修飾など、遺伝情報の発現を時空間的に制御しているさまざまな機構が明らかになり、これらを標的とする人工的機能分子の開発が進められている。本稿では、核酸医薬の話題と、遺伝子機能を人工的に操る人工機能分子について概観する。
ISSN:0913-5006
1881-2732
DOI:10.2745/dds.39.53