細菌学:日本における豚由来Streptococcus suis薬剤感受性に関する10年間の調査

1987~1996年に病豚および健康豚より全国的に分離されたStreptococcus suis 689株について11種の抗生物質に対する薬剤感受性の調査を行った.アモキシシリン,クロラムフェニコールおよびスルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤に対する耐性株は検出されなかった.分離株は,クロキサシリンを除いたペニシリン系薬剤(ペニシリンG,アンピシリンおよびアモキシシリン)に対して,高い感受性を示した.また,テトラサイクリン,ストレプトマイシンおよびカナマイシンに対しては,低感受性を示した(MIC90が50μg/ml,≥100μg/ml及び≥100μg/ml).多剤耐性株(3薬剤以上)が全...

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Published inJournal of Veterinary Medical Science Vol. 62; no. 10; pp. 1053 - 1057
Main Authors 片岡, 康, 吉田, 孝治, 澤田, 拓士
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 日本獣医学会 2000
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Summary:1987~1996年に病豚および健康豚より全国的に分離されたStreptococcus suis 689株について11種の抗生物質に対する薬剤感受性の調査を行った.アモキシシリン,クロラムフェニコールおよびスルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤に対する耐性株は検出されなかった.分離株は,クロキサシリンを除いたペニシリン系薬剤(ペニシリンG,アンピシリンおよびアモキシシリン)に対して,高い感受性を示した.また,テトラサイクリン,ストレプトマイシンおよびカナマイシンに対しては,低感受性を示した(MIC90が50μg/ml,≥100μg/ml及び≥100μg/ml).多剤耐性株(3薬剤以上)が全体の20.3%に認められた.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.62.1053