ケニア教育研究拠点活動とウイルス感染症研究

長崎大学熱帯医学研究所ケニア拠点は2005年に文部科学省特別経費によって設立され,現在は「熱帯病・新興感染症臨床・疫学研究プログラム-アフリカと日本を結ぶ教育研究体制の構築-」のため,引き続き活動を継続している.本プロジェクトは日本人スタッフ約20名とケニア人スタッフ85名によって支援され,現在,10分野の研究グループとJICA草の根技協プロジェクト(2012年開始)が拠点を活用しながら,公募研究者と協力して熱帯病・新興感染症の予防治療に資する研究を行っている.2010年4月,長崎大学はケニアに長崎大学アフリカ拠点を併設し,学内他学部の参入を可能にした.現在,歯学部が歯科保健調査をビタ地区で開...

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Published inウイルス Vol. 63; no. 1; pp. 75 - 78
Main Author 一瀬, 休生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ウイルス学会 01.06.2013
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ISSN0042-6857
1884-3433
DOI10.2222/jsv.63.75

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Summary:長崎大学熱帯医学研究所ケニア拠点は2005年に文部科学省特別経費によって設立され,現在は「熱帯病・新興感染症臨床・疫学研究プログラム-アフリカと日本を結ぶ教育研究体制の構築-」のため,引き続き活動を継続している.本プロジェクトは日本人スタッフ約20名とケニア人スタッフ85名によって支援され,現在,10分野の研究グループとJICA草の根技協プロジェクト(2012年開始)が拠点を活用しながら,公募研究者と協力して熱帯病・新興感染症の予防治療に資する研究を行っている.2010年4月,長崎大学はケニアに長崎大学アフリカ拠点を併設し,学内他学部の参入を可能にした.現在,歯学部が歯科保健調査をビタ地区で開始する一方,水産学部,工学部,医学部保健学科はビクトリア湖周辺地域で新たなジョイントプロジェクトを計画している.熱帯感染症対策だけではなく,種々の研究分野から研究者が結集して,地域住民の健康増進と生活向上に資するような研究活動が展開できるような基盤つくりに努めていきたい.
ISSN:0042-6857
1884-3433
DOI:10.2222/jsv.63.75