要介護高齢者を対象とした 簡易バランステストの開発と妥当性の検討
[目的]短時間で評価可能な「簡易バランステスト」を新たに開発してその妥当性について検討した。[対象]リハビリテーションサービスを利用する高齢者87名(男性29名,女性58名)とした。[方法]全対象者に下位項目が①座位での足踏み,②座位での殿部挙上,③閉脚立位保持,④立位での足踏み,⑤立位でのつま先立ち,⑥立位でのつま先挙げの 6 項目で構成する「簡易バランステスト」を実施した。併せて,全対象者に握力,大腿四頭筋筋力,足指把持力,足指圧迫力,座位での下肢荷重力,開眼片足立ち時間,the 30 -second chair stand test(CS-30),functional reach tes...
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Published in | 理学療法さが Vol. 5; no. 1; pp. 1 - 8 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 佐賀県理学療法士会
28.02.2019
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Subjects | |
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ISSN | 2188-9325 2424-2438 |
DOI | 10.20813/sagapt.5.1_1 |
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Summary: | [目的]短時間で評価可能な「簡易バランステスト」を新たに開発してその妥当性について検討した。[対象]リハビリテーションサービスを利用する高齢者87名(男性29名,女性58名)とした。[方法]全対象者に下位項目が①座位での足踏み,②座位での殿部挙上,③閉脚立位保持,④立位での足踏み,⑤立位でのつま先立ち,⑥立位でのつま先挙げの 6 項目で構成する「簡易バランステスト」を実施した。併せて,全対象者に握力,大腿四頭筋筋力,足指把持力,足指圧迫力,座位での下肢荷重力,開眼片足立ち時間,the 30 -second chair stand test(CS-30),functional reach test(FRT),閉眼 FRT(EC-FRT),timed up & go test(TUG),最速 5 m 歩行時間を測定して「簡易バランステスト」との関連を Spearman の相関係数で検討した。さらに,歩行能力から対象者を歩行自立群と歩行介助群に分け,歩行補助具の使用状況から歩行補助具片手群と歩行補助具両手群に分けて「簡易バランステスト」の得点を Mann-Whitney 検定で比較した。[結果]「簡易バランステスト」と開眼片足立ち時間,CS-30,FRT,EC-FRT,TUG,最速 5 m 歩行時間との間に中程度(rs =0.4〜0.7)の有意な相関が認められた。歩行補助具片手群と歩行補助具両手群の比較では「⑥立位でのつま先挙げ」を除いたすべての下位項目で有意差が認められた。また,歩行自立群と歩行介助群の比較では「⑤立位でのつま先立ち」と「⑥立位でのつま先挙げ」を除いたすべての下位項目で有意差が認められた。[結語]要介護高齢者のバランス能力評価として「簡易バランステスト」の妥当性が確認された。 |
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ISSN: | 2188-9325 2424-2438 |
DOI: | 10.20813/sagapt.5.1_1 |