脳卒中患者の運動負荷時の循環動態変動の特徴 併存疾患の重複に着目して

〔目的〕脳卒中患者での運動負荷後の循環動態変動を併存疾患の重複に注目して調査した.〔対象〕脳卒中片麻痺患者19名とした.〔方法〕リカンベント型エルゴメータを用いてウォーミングアップ,筋力測定,筋パワー測定を実施し,その際の安静時と各運動負荷後の血圧変動について,まずは併存疾患を考慮しない場合を解析し,その後高血圧症と糖尿病,高血圧症と脂質異常症の重複があるかどうかで比較した.〔結果〕併存疾患を考慮しない場合では,各運動負荷後の収縮期血圧に相違は見られなかったが,平均血圧では筋パワー測定で他の運動負荷よりも有意に高かった.また,高血圧症と脂質異常症の重複がある場合で平均血圧が高い結果となった.〔...

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 5; pp. 719 - 724
Main Authors 岩田, 学, 藤田, 俊文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.719

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Summary:〔目的〕脳卒中患者での運動負荷後の循環動態変動を併存疾患の重複に注目して調査した.〔対象〕脳卒中片麻痺患者19名とした.〔方法〕リカンベント型エルゴメータを用いてウォーミングアップ,筋力測定,筋パワー測定を実施し,その際の安静時と各運動負荷後の血圧変動について,まずは併存疾患を考慮しない場合を解析し,その後高血圧症と糖尿病,高血圧症と脂質異常症の重複があるかどうかで比較した.〔結果〕併存疾患を考慮しない場合では,各運動負荷後の収縮期血圧に相違は見られなかったが,平均血圧では筋パワー測定で他の運動負荷よりも有意に高かった.また,高血圧症と脂質異常症の重複がある場合で平均血圧が高い結果となった.〔結語〕運動負荷後には併存疾患を考慮した循環動態を評価することが重要であることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.719