人為感染させたニホンウナギにおける非定型Aeromonas salmonicidaの消長

ウナギ病魚(頭部潰瘍病)由来の非定型A.salmonicida株をニホンウナギに接種し, 各組織における生菌数の消長を培養法により調べた。その結果, 接種した筋肉組織では1時間後から死亡直前まで10 7-9CFU/gの菌数が検出されたが, 脾臓および腎臓では10 2-5CFU/gと低く, 血液および脳からは殆ど検出されなかった。また, 魚の皮膚に切り傷をつけて感染を図った場合にも同様の結果が得られ, 本病はウナギの他の細菌感染症とは異なり終始局所感染の形をとることが明らかになった。...

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Published in魚病研究 Vol. 24; no. 1; pp. 23 - 28
Main Authors 上戸, 久美子, 宮川, 宗記, 中井, 敏博, 室賀, 清邦
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本魚病学会 1989
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ISSN0388-788X
1881-7335
DOI10.3147/jsfp.24.23

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Summary:ウナギ病魚(頭部潰瘍病)由来の非定型A.salmonicida株をニホンウナギに接種し, 各組織における生菌数の消長を培養法により調べた。その結果, 接種した筋肉組織では1時間後から死亡直前まで10 7-9CFU/gの菌数が検出されたが, 脾臓および腎臓では10 2-5CFU/gと低く, 血液および脳からは殆ど検出されなかった。また, 魚の皮膚に切り傷をつけて感染を図った場合にも同様の結果が得られ, 本病はウナギの他の細菌感染症とは異なり終始局所感染の形をとることが明らかになった。
ISSN:0388-788X
1881-7335
DOI:10.3147/jsfp.24.23