遺伝子組換えトウモロコシLY038系統特異的定量PCR法の開発と妥当性確認

遺伝子組換えトウモロコシLY038系統に対するリアルタイムPCRを用いた新規定量検知法について報告する.まず,LY038系統およびトウモロコシ内在性のスターチシンターゼIIb遺伝子に対するリアルタイムPCRを設計した.つづいて,LY038系統特異的DNAおよび内在性DNAのコピー数比から重量比によるGMトウモロコシ混入率を算出するために必要となる内標比を決定した.最後に,分析法の妥当性を確認するため,LY038系統を0,0.5,1.0,5.0,10.0% 含むDNA溶液をブラインド試料として,国際的にハーモナイズされたガイドラインに従って試験室間共同試験を実施した.開発した分析法の室間再現精度...

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Published in食品衛生学雑誌 Vol. 54; no. 1; pp. 25 - 30
Main Authors 真野, 潤一, 増渕, 友子, 波田野, 修子, 布藤, 聡, 小岩, 智宏, 峯岸, 恭孝, 野口, 秋雄, 近藤, 一成, 穐山, 浩, 手島, 玲子, 倉嶋, たけ代, 高畠, 令王奈, 橘田, 和美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.02.2013
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Summary:遺伝子組換えトウモロコシLY038系統に対するリアルタイムPCRを用いた新規定量検知法について報告する.まず,LY038系統およびトウモロコシ内在性のスターチシンターゼIIb遺伝子に対するリアルタイムPCRを設計した.つづいて,LY038系統特異的DNAおよび内在性DNAのコピー数比から重量比によるGMトウモロコシ混入率を算出するために必要となる内標比を決定した.最後に,分析法の妥当性を確認するため,LY038系統を0,0.5,1.0,5.0,10.0% 含むDNA溶液をブラインド試料として,国際的にハーモナイズされたガイドラインに従って試験室間共同試験を実施した.開発した分析法の室間再現精度は,ブラインド試料のすべての混入レベルにおいて25%を下回り,分析法の定量検知下限はISO 24276の定義に基づいて0.5%と評価された.以上の結果から,開発した分析法が実際の定量検査に利用可能であることが確認された.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.54.25