コルチゾール接種によるテラピア好中球生体防御活性の低下とエドワジエラ症に対する感受性の上昇

コルチゾールを腹腔内接種し, テラピア好中球に与える影響を in vivoで調べたところ, 大腸菌死菌刺激に対する鰾浸出好中球数は低下し, 好中球の遊走, 貧食および活性酸素産生能もすべて有意に低下した。 また, Edwardsiella tarda による感染試験を行ったところ, コルチゾール接種区では死亡魚がみられ, 実験終了後に生残魚の半数以上より接種菌が再分離された。 コルチゾールは好中球の生体防御活性を抑制し, 細菌感染に対する宿主の感受性を高めると考えられた。...

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Published in魚病研究 Vol. 37; no. 1; pp. 17 - 21
Main Authors 黒木, 順子, 飯田, 貴次
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本魚病学会 2002
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Summary:コルチゾールを腹腔内接種し, テラピア好中球に与える影響を in vivoで調べたところ, 大腸菌死菌刺激に対する鰾浸出好中球数は低下し, 好中球の遊走, 貧食および活性酸素産生能もすべて有意に低下した。 また, Edwardsiella tarda による感染試験を行ったところ, コルチゾール接種区では死亡魚がみられ, 実験終了後に生残魚の半数以上より接種菌が再分離された。 コルチゾールは好中球の生体防御活性を抑制し, 細菌感染に対する宿主の感受性を高めると考えられた。
ISSN:0388-788X
1881-7335
DOI:10.3147/jsfp.37.17