血清γ-Glutamyl Transpeptidase分画と食物摂取パターンとの関連性について

血清γ-GTP分画と食物摂取パターンの関連性について, 健康な日本人青年257名を対象に以下の疫学的調査を実施した。対象者の食物摂取データを用いて, 因子分析法により食物摂取パターンの三つの因子を抽出した。第1因子は, 肉類, 卵類, 野菜類に正の高い因子負荷量があり肉類, 卵類, 野菜類を多食するパターンである。第2因子は小麦類が正の高い因子負荷量, 米類は負の高い因子負荷量を示し,「パン食対米食」因子である。つまり負の因子得点の対象は米食中心の食パターンである。第3因子は十分に説明できなかった。 これらの因子と血清γ-GTP活性値との関連性を解析すると, 統計的に有意な負の相関がGT、分画...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 38; no. 1; pp. 19 - 23
Main Authors 今木, 雅英, 三好, 保, 松本, 和興, 北小路, 学, 中村, 武夫, 棚田, 成紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 1989
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Summary:血清γ-GTP分画と食物摂取パターンの関連性について, 健康な日本人青年257名を対象に以下の疫学的調査を実施した。対象者の食物摂取データを用いて, 因子分析法により食物摂取パターンの三つの因子を抽出した。第1因子は, 肉類, 卵類, 野菜類に正の高い因子負荷量があり肉類, 卵類, 野菜類を多食するパターンである。第2因子は小麦類が正の高い因子負荷量, 米類は負の高い因子負荷量を示し,「パン食対米食」因子である。つまり負の因子得点の対象は米食中心の食パターンである。第3因子は十分に説明できなかった。 これらの因子と血清γ-GTP活性値との関連性を解析すると, 統計的に有意な負の相関がGT、分画比と第1因子 (r=-0.230, p<0.01), 第2因子 (r=-0.187, p<0.01) に認められた。しかし総血清γ-GTP活性値とは有意な関係は認められなかった。以上の結果より, 食物摂取パターンがγ-GTP分画比に影響を与えていることが疫学的に認められた。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.38.19