幼児期吃音に関する初期の相談の現状と課題(2)

幼児期に始まることの多い吃音に関する初期の相談の状況について、保健師、保育士、幼稚園教諭等を対 象とした質問紙調査を行い検討した。職種によって多少異なるものの、子どもに「ゆっくり話す」ことを求 めるなど、現在、誤りと考えられている対応が一定程度なされていた。吃音に関して専門職との連携経験が あること、リーフレット等の情報源に接した経験があることにより、具体的な環境調整や連携に関する適切 な助言がなされている可能性が示唆された。また、「伸発」タイプの吃音について、相談の継続や専門機関 への紹介の必要性意識が相対的に低く、吃音の症状や進展に関する知識や専門家へ紹介する判断基準等について目に触れやす...

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Published in植草学園短期大学紀要 Vol. 20; pp. 21 - 28
Main Author 堀, 彰人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人 植草学園短期大学 2019
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Summary:幼児期に始まることの多い吃音に関する初期の相談の状況について、保健師、保育士、幼稚園教諭等を対 象とした質問紙調査を行い検討した。職種によって多少異なるものの、子どもに「ゆっくり話す」ことを求 めるなど、現在、誤りと考えられている対応が一定程度なされていた。吃音に関して専門職との連携経験が あること、リーフレット等の情報源に接した経験があることにより、具体的な環境調整や連携に関する適切 な助言がなされている可能性が示唆された。また、「伸発」タイプの吃音について、相談の継続や専門機関 への紹介の必要性意識が相対的に低く、吃音の症状や進展に関する知識や専門家へ紹介する判断基準等について目に触れやすい形で 情報を発信していくことが必要と考えられた。
ISSN:1884-7811
2433-5541
DOI:10.24683/uekusat.20.0_21_4