石灰化の程度によるMR信号強度の変化に関する実験的研究
近年, 種々の疾患におけるモダリティーの有用性が明確となり, 唾液腺腫瘍や脳腫瘍の診断には, 一般に濃度分解能の高いMRI(Magnetic Resonance Imaging)が最優先され, 腫瘍内石灰化や骨破壊が疑われる症例ではCT(Computed Tomography)検査が追加されることが多い. MRIでは石灰化はT2強調像(T2WI)で著明な低信号を示し, T1強調像(T1WI)では周囲組織と等信号~軽度低信号と様々な信号強度で描出される. T1WIで周囲組織と等信号を示す石灰化は, 出血や粘稠度の高い嚢胞成分との鑑別が困難な場合も多く, 石灰化の成熟度や程度とT1WIにおける信号...
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Published in | 歯科放射線 Vol. 44; no. 2; pp. 104 - 109 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会
30.06.2004
日本歯科放射線学会 |
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Summary: | 近年, 種々の疾患におけるモダリティーの有用性が明確となり, 唾液腺腫瘍や脳腫瘍の診断には, 一般に濃度分解能の高いMRI(Magnetic Resonance Imaging)が最優先され, 腫瘍内石灰化や骨破壊が疑われる症例ではCT(Computed Tomography)検査が追加されることが多い. MRIでは石灰化はT2強調像(T2WI)で著明な低信号を示し, T1強調像(T1WI)では周囲組織と等信号~軽度低信号と様々な信号強度で描出される. T1WIで周囲組織と等信号を示す石灰化は, 出血や粘稠度の高い嚢胞成分との鑑別が困難な場合も多く, 石灰化の成熟度や程度とT1WIにおける信号強度の関係を知ることは, 画像を解釈する上で重要である. これまで石灰化物のMR信号に関する研究としては, カルシウム濃度や粒子の大きさとMR信号強度や緩和時間に関する実験的報告1-3, 石灰化を検出するのに適した撮像条件の検討4, 検出可能な石灰化物のカルシウム濃度や大きさをMRIとCTで比較した報告5, 6などが散見される. |
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ISSN: | 0389-9705 2185-6311 |
DOI: | 10.11242/dentalradiology1960.44.104 |